あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「えっと……まずは、あたしの正体から、言わないとだね」



そう言って、あたしは白夜のみんなの前で、そう言った。


そして、ウィッグをゆっくりと外す。



黒い髪が、ばさっ、と落ちて、代わりにピンクブロンドの長い髪が姿を現す。





「っ……!」




あたしの姿を見て、息を呑むみんな。





「本当の姿、隠しててごめんね? これが、あたしの姿」


「え……乃亜ちゃんって、黒髪と黒色の瞳じゃなかったんだ……」


「あはは、うん」




まあ、驚くだろうね。


今まで見てきた『花宮 乃亜』が、偽物だったんだから。




「あたしは、花宮 乃亜じゃないんだ。本当の名前は、皇 乃亜。華皇の総長で、一応、皇組の組長と皇財閥の副社長もやってますっ」




えへへ、と笑うと、玲夜の顔が固まった。



あ、そっか。花火大会の日に、言ってたもんね。


あたしと怜に謝りたいって。



あのときは友達って誤魔化したから……驚いてるだろう。




「じゃあ、俺も。今まではシエルって言ってたけど、俺の名前は、皇 怜。乃亜の双子のお兄ちゃん」


「っ、はあ!? お前、乃亜と双子だったのかよ……!?」


「あれ? 要ってそんな性格だったっけ。俺がいない間に凶暴になったね」


「いや、あー……嘘ついてただけ、これが本当の俺の姿」


「あ、やっぱり。なんか猫かぶってそうだなって思ってたんだよ? 俺は」




怜がいつ、白夜と関わっていたか知らないけど、あたしよりも前に関わっていたみたいだ。


それなら、要だってかわいいキャラだったし。



怜が驚くのも無理はない。




「で、皇組の組長補佐。財閥の方は社長。で、世界No.1のハッカーでもある」


「せ、世界No.1……」


「うん。そういえば乃亜さ、ハッキングしたら白夜のことわかっただろ。なんでやらなかったの?」


「えー、あたしは怜よりも頭悪いし。詳しいハッキングは無理なの!」




細かくない、単純なハッキングならできるし!



それに、うちのハッキング担当は玲夜だけで十分でしょ。




はあ、とため息をはいてから、あたしは話を戻した。





「まあ、あたしたちの正体はそれくらいだよ。聞きたい事があったら、全部答えるけど、何かある?」





すると、玲夜が手を上げた。