あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

また、少しだけ殺気が戻って来た。



ちっ……。





正気に、戻ったかと思ったのに……っ。









「そうだよね。忘れてたらダメじゃん、あたしがしっかりしないと」







ぼそっと呟いて、また俺の間合いに入った。



そして、乃亜は近距離攻撃を仕掛けてきた。








そして、足を高く振り上げた。



やべ、またあの蹴りが……!








強烈な痛みを思い出して、身構える。



その足が、俺の頭上に振り下ろされるのが見えて、俺は、本気で死を覚悟した。





そのときだった。














―――――ドンっ。バキッ。








倉庫の入り口から、音がして、乃亜の動きがピタッと止まった。







「……なに? 何の音……」








足をゆっくりとおろして、入口を睨む。




おかげで、俺は殺されなかった。








そして。







―――――ドオォン!!







ひときわ大きな音と、砂埃が舞い上がった。







ドアが、あっけなく破壊されて、倒れる。











砂埃の中で、一つの影が、姿を見せた。




誰だ……?









ゆっくりと、その姿がはっきりとしてくる。



それを見て、俺は目を見張った。