あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─


そう。




上から降ってきたのは、乃亜だった。




でも、雰囲気が違う……。








状況がうまく理解できない俺。



そんな俺に対して、乃亜が声をかけてきた。







「なあ……覚えてる?」






口調が、違う。



でも、声は乃亜だ。





まるで、俺に話しかけているみたいではない。



だれか、俺を通して別の誰かに語り掛けているような―――。






俯いていて、表情は分からないけど。



とにかく殺気を感じた。









「――――あたしは、お前が大っ嫌いだよ」




「は……?」







今、なんて……?




言葉が信じられなくて、脳がうまく働かない。







「簡単になんか殺さない。何度も何度も痛めつけてやる……っ」





これは、本当に、乃亜なのか……?



苦しそうにしている白夜の幹部たち……夏希たちも、驚いたように目を白黒させている。






俯いていた、乃亜がゆっくりと顔を上げる。







乃亜の瞳は、黒じゃなった。









――――――綺麗な、赤みがかったピンク。





これは、前の乃亜と同じ瞳だった。







まとっているオーラが違う乃亜に対して、恐怖が募る。





乃亜に対して、怖い、と感じたのは、これがきっと……初めてだろう。