あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「……え、誰?」


「……こいつ、迷い込んだのか?」


「君は、俺たちのファンか何かなの? 華皇の倉庫に気軽に入ってこないでほしいんだけど」



え、そんなに……?


それより……。



「総長が倉庫に入るなってどういうことだよ、三月!!」


「その声って……まさか乃亜?」


「まさかここまでとは思ってなかったな……はは」


「ああ……」



はあ……酷すぎる。


いくら変装してても気づいてよ……。



「んー、でも美少女だねえ……ま、仕方ないか……」


「これでいいでしょ? 目立たなくなったと思うし!」



呆れてため息をつくと、三月がなだめるように肩をたたいてきた。



「まあ、よくなったじゃん! あとは性格かな」


「え? せ、性格?」



予想外の言葉に、思わず目を見開く。


性格も変えるの? 必要なのかな?