あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「っ、空! お前、空に何してるんだよ!」



「別に、攻撃してるだけだけど? 君もされたい?」



「っ、お前……っ」





陸が男に向かって殴ろうとしたけれど、さっと攻撃をかわされた。



そして、男はすぐに鳩尾に向かって殴りを入れる。






「っ、ぐあっ……っ」



「うわ、三月! ちょっとは手加減してよね!?」



「はあ? これでも手加減してるしーっ」







……三月?



三月って、確か……。










「三月って言うのか……? もしかして、乃亜と電話してたやつ?」





俺がそう聞くと、げっ、と声をもらした。






「ちっ」





小さく舌打ちをする。



どうやら当たりみたいだ。





でも、それならどうして……。








――――乃亜と仲がいいなら、なんで誘拐なんてする?









そんな疑問が浮かび上がったが、今はそれどころではない。




空と陸、夏希はもうやられている。



痛そうに顔をしかめながら、いつの間にか地面に倒れていた。







「大丈夫か……!?」




「……げほっ、はあ」



「俺は、まだ……っ」





途切れ途切れの言葉を聞いて、大丈夫ではないと察する。



要は……?





そう思って要を見ると、もうひとりの男と戦っていた。



どうやら手加減しているみたいだ。