あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「……芽愛が、やめてって言ったら、あんたは止まってくれたの?」



「え?」



「殺さないでくれたの?」



「殺すって、なんのことだ……?」



「……覚えてないんだ。やっぱり、期待した芽愛がバカだったね」






自分の事を、芽愛、という女。



多分、芽愛という名前なんだろう。






「なら――――あんたも、芽愛と同じ気持ちを味わってもらわないと、ねっ」





そう言って、早いスピードで距離を詰めてきた。



そして、夏希の目の前へ。




驚いている夏希の前で、足を振り上げた。





「っ、ぐっ……っ」





振り上げられた足は、夏希の方に、思いっきり打ち付けられた。



痛そうな表情をする夏希。





それも構わず、どんどん蹴り技を入れていった。




強い……女と思えない強さだ。









「夏希……っ!」




空がそれを見て、夏希の元へ行こうとする。



しかし。






「おーっと、よそ見? よくねえよ?」







空に向かって、空手の技を決め込むフードの男。




女は足技がメインで、この男は空手か。





どっちも、強いみたいだ。





それにしても、この男の声、どっかで聞いたことがあるような……。