あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─






寮を出てから、バイクに乗って華皇の倉庫へ向かう。




ちなみに、荷物はあんまりなかったから、大きいサイズのリュックを背負えばそれで十分だった。































「久しぶりー、みんな」




倉庫の扉を開けて、下っ端くんたちにあいさつをする。



これは、いつものことだね。





「あ、いらっしゃい、乃亜さん!」



「幹部の皆さん、ちゃんといますよ」



「乃亜さーん、今日の復讐のとき、俺たちは参加したら駄目なんですかー?」




下っ端くんたちが、次々に声をかけてくる。




「ありがとう。君たちは、今日は帰ること! これは幹部以上でするから、ごめんね!」




「む……わかりました」



「あーあ、俺も暴れたかったなー」



「何言ってんだお前!」



「なに? 暴れたいならあたしと手合わせでもする?」



「え、いいんですか!? あとでお願いします!」



「いいよー!」







手合わせの約束もして、あたしは幹部室へ。



すると、にっこり笑顔の芽愛が立っていた。




その芽愛が持っていたのは……ロープとガムテープ。








「え?」



「はーいっ、大人しくしててね~」






驚いていると、一瞬でロープで体を固定された。



口にガムテープを貼られて、声も出せないし。







「んー!!」




叫んでいると、芽愛がしーっと言って、人差し指を立てた。





「ちょっと写真撮らせてね。白夜に送り付けるから」



「ん?」



「ほら、その方が白夜の奴ら、焦るでしょ」






黒い笑顔で、そう言う芽愛。



芽愛ってサイコパス……いや、腹黒?







頭の中でそんなことを考えていると、パシャリ、と、シャッター音がした。





「よーし、外すね。急にごめん、乃亜!」



「ぷはっ。もう、なんとか言ってからやってよ!」



「あはは、ごめんごめん」





そう言いながら、芽愛は玲夜のスマホにあたしの写真を送った。



えなんか恥ずかしいな。