あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

『あたしは漣と今同じ部屋に住んでるけど、やましい気持ちもなんもない。むしろ邪魔』



『……罪人のくせに』



『あたしは、最低限しか馴れあうつもりはない。あたしの事を守ってもらう必要もない』







乃亜が来たばかりの頃。



本当にとげとげしかったのを思い出す。






それも、あの事が関係して――――?










いや、考えても無駄だ。



このことを考えるのはやめよう。





俺は首を振って、またため息をついた。












その時。















―――――プルルルル。



電話のコール音が響いた。





俺のスマホを確認するが、俺ではなかった。




なら、乃亜か……?






そう思い、乃亜のスマホを確認すると、やっぱり電話が鳴っていた。








『三月』と、ディスプレイには表示されている。





三月……男か? 女か……?



どっちともとらえることが出来る名前だ。





もしかして、こいつが男なら乃亜の好きな奴だったりして……。






でも、勝手に出るのも良くないだろうと思って、放っておいた。







でも、ずっとなり続ける電話。



かれこれ5分くらい、ずっとなり続けている。







はあ……これは、出た方がいいか?





ごめん、乃亜。







心の中で謝りながら、俺は電話をつないだ。