あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「乃亜。久しぶりの倉庫はどう?」



「うーん。なんか、帰って来たなあって感じがするね」




「……ちゃんと来たってことは、覚悟はできてるんだよね」









再確認するように、そっと尋ねる芽愛。



あたしは、真剣な表情をしてそっと頷いた。







「うん。白夜は大切だけど、華皇や怜のことだって大切だもん。それに、いつかこうなるってことは分かってたし」



「なら、いいんだけど」






芽愛はため息をついて、話を戻した。






「どうするかは、大体決めてるよ」



「どんな感じにする予定なの?」



「まず、華皇が乃亜を拉致した、ということにしておく。そこで、白夜全員に来てもらう。それまで、乃亜は幹部室で待機だよ」






ああ、あたしは華皇とは関りがないってことだもんね。



拉致でちゃんと話は通じる。





「白夜が来たあと、最初にあたしたちが全員を倒す。で、その後に乃亜が漣を潰す。これでどう?」



「いいけど、あたしはちゃんとやれるか自信ないよ。あたしが確実にできるようにするなら、白夜たちを夜に呼んで」






あたしは幹部室で待機している間に、辛い記憶を思い出すから。



夜で、辛い記憶。



そうしたら、あたしは暴走できるでしょ?






「まさか、暴走するつもり? 俺たちでも手がつけられないよ」



「うん。そうしたほうがいいでしょ」



「乃亜が暴走したら、俺たちにも危害が加わるからな。隠れておく」



「はいはい。まあ、時間が経てばどうにかなると思うし気にしないでよ」







でも、これで決まっちゃったね。














あと少しで、白夜ともお別れかあ。



きっと、嫌われちゃうだろうね。



大切な居場所がなくなるって、辛い事だ。





でも、手放すのは自分だから。



だから、今のうちに残りの時間を楽しまないと、ね。