あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「えー……乃亜、行くの? なら、芽愛も行く!」


「ダメだよ! 芽愛たちがいなくなったら華皇は誰が守るの?」


「そうだけどさあ……」


「まあまあ、芽愛も落ち着けよ。乃亜、行けるか?」


「うん。まあ、殺気も制御するから大丈夫だって!」



白夜と一緒にいたら、殺気があふれ出そうだから気を付けないと。


平常心で、笑顔を保たないとね?


あたしの偽物の表情は、怜以外の誰も気づかないよ。



「ん……わかった。でも、ちゃんと連絡してくれよ? あと、たまには帰って来い」


「わかってるって!」



御影学園は、名門校。編入試験もかなりレベルが高いらしい。


まあ、海外の大学よりは断然レベルが低いだろうけど……。


全寮制だから、帰るのもなかなかできない。ちょっと遠いし。