あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─


「……乃亜、復讐は、やめられないだろ」



「え……っ?」



「大事な家族が奪われて、黙ってられるのかよ!?」



「っ……」






稀に聞く蒼の大声。



その言葉が、頭の中に何度も響いた。










「――――乃亜、覚悟決めよう?」



「め、い……」



「芽愛だって憎いよ、あいつらのこと。でも、芽愛よりも憎んでた乃亜が好きになったんだから、きっといいところなんだろうね。それはわかるよ」







髪の毛をくるくるといじりながらそう言う芽愛。



俯く横顔は寂しそうで、でも優しい表情だった。







「でも、やっぱり芽愛は憎いから。大事な彼氏奪われて、あいつらは芽愛の気持ちなんてわかんないでしょ? だから復讐するんだよ。これは、芽愛たちだけじゃない。華皇全員の、思いだよ」




「そうだぜ、乃亜。でも、乃亜が大切にしたい気持ちも分かるから。だから、時間をあげる」



「時間―――?」







あたしが三人の顔を見る。



そうしたら、真ん中にいた蒼が、あたしの目を見て静かに告げた。