あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

思わず、硬直してしまった。






だって、この人は――――。














「忘れたとは言わせないぞ? 元世界No.1。お前らが、組長と社長を殺したんだ」




「は―――?」




「現、組長と副組長は行方不明だが。いないため、俺が組長代理をこなしている」








あたしは、何も考えられなくて、言葉を失う。









「――――お前ら漣組が潰そうとした―――(すめらぎ)組だよ」




「っ……!」




「次期組長から、ここで潰しておく。なに、俺たち皇組の本拠地に連れて帰って、情報を吐かせるだけだ」





「っ、逃げるぞ!」







玲夜に腕を引っ張られる。



でも、あたしの足は動かなかった。








「どうした……?」



「そこの女も、一緒に連れ帰ってやる。きっと重要な情報を持っているだろうしな」



「こいつは無関係だ!! だからっ……」






ようやく、我に返って、はっとする。









――――やっぱり、憎んでるのは、あたしだけじゃない。






――――――皇の、みんなも、だよね。














玲夜には、最悪あたしの正体と本名がばれるかもしれないけど。



逃がすことが最優先だ。