「――――お? 姉ちゃんたち、可愛いなあ。よかったら俺らと一緒に回らねえ?」
「ああ。ちょうど女二人みたいだしな。俺らも男二人だし」
後ろから声をかけられた!?
長身の男の人が二人。二人とも狐の面をつけていて、顔はわからない。
でも……どっかで聞いたことあるような声だな?
「わ、私たち、連れがいるので……!」
琴音ちゃんがおろおろしながらそう言うと、男の一人がまあまあ、と言って琴音ちゃんの腕をつかんだ。
「すみません、あたしたちはあんたらにかまってる暇ないので。失礼します」
あたしがきっぱりとそう言うと、もう一人があたしの体を抱きしめてきた。
は!? 初対面の相手にここまでする!?
普通に気持ち悪いんだけど。
「だめ、行くな」
耳元でそう言われて、あたしは動きがぴたっと止まった。
ん? やっぱり、この声どこかで……。
そう思っていると、琴音ちゃんの腕をつかんでいた男が声を上げた。
「あーっ!! 蒼、ずるいぞ! 抜け駆けはダメだろ!!」
「蒼……?」
あたしが、繰り返して名前を呼ぶ。
すると、ぎくっと肩が動いた。
あ、わかった!
聞いたことあるなあと思ったらあれだね!
蒼と三月だ! でも、なんでわざわざ名前を呼ばないんだろ。
「ねえ、」
「しっ。俺らはナンパしてると思って。白夜の対応が見たい」
「あー……」
蒼にそう言われて、納得した。
なんとなくだけど、多分そうだろう。
あたしがナンパされている時、白夜はどうするのかが気になったんだろうな。
白夜を見定めるように。
「の、乃亜ちゃん……っ。はやく逃げようよっ……」
琴音ちゃんが涙目で訴えてくる。
そこで、あたしは笑顔で琴音ちゃんに言った。
「だいじょーぶだって! なら、一緒に行こうよ、お兄さんたち」
「わかってくれてよかった。じゃ、いこーぜ」
「ちょ、乃亜ちゃん!?」
「ああ。ちょうど女二人みたいだしな。俺らも男二人だし」
後ろから声をかけられた!?
長身の男の人が二人。二人とも狐の面をつけていて、顔はわからない。
でも……どっかで聞いたことあるような声だな?
「わ、私たち、連れがいるので……!」
琴音ちゃんがおろおろしながらそう言うと、男の一人がまあまあ、と言って琴音ちゃんの腕をつかんだ。
「すみません、あたしたちはあんたらにかまってる暇ないので。失礼します」
あたしがきっぱりとそう言うと、もう一人があたしの体を抱きしめてきた。
は!? 初対面の相手にここまでする!?
普通に気持ち悪いんだけど。
「だめ、行くな」
耳元でそう言われて、あたしは動きがぴたっと止まった。
ん? やっぱり、この声どこかで……。
そう思っていると、琴音ちゃんの腕をつかんでいた男が声を上げた。
「あーっ!! 蒼、ずるいぞ! 抜け駆けはダメだろ!!」
「蒼……?」
あたしが、繰り返して名前を呼ぶ。
すると、ぎくっと肩が動いた。
あ、わかった!
聞いたことあるなあと思ったらあれだね!
蒼と三月だ! でも、なんでわざわざ名前を呼ばないんだろ。
「ねえ、」
「しっ。俺らはナンパしてると思って。白夜の対応が見たい」
「あー……」
蒼にそう言われて、納得した。
なんとなくだけど、多分そうだろう。
あたしがナンパされている時、白夜はどうするのかが気になったんだろうな。
白夜を見定めるように。
「の、乃亜ちゃん……っ。はやく逃げようよっ……」
琴音ちゃんが涙目で訴えてくる。
そこで、あたしは笑顔で琴音ちゃんに言った。
「だいじょーぶだって! なら、一緒に行こうよ、お兄さんたち」
「わかってくれてよかった。じゃ、いこーぜ」
「ちょ、乃亜ちゃん!?」

