「―――――お前」
「は?」
お、お前……?
一番最初の頃を思い出す。
そういえば、なぜか。最初の頃、俺の事を嫌っていた。
そして、お前、と呼ばれることはたまにあったが……今では、ありえないことだ。
「……返せ。お前が全部やったんだろう?」
「何を、言って……」
いつもと完全に雰囲気が違う乃亜に、ゾッとした。
殺気が溢れ出ている。
――――こんな殺気、普通の人に出せるものじゃない。
―――これは、本当に乃亜、なのか……?
「あたしは……お前が、世界で一番……大っ嫌いだ」
「本当に、どうした……!?」
おかしい。
さっきから、乃亜の様子は完全におかしい。
泣いていた時も、普通とは違っていた。
「――――地獄に落ちろ」
……っ!?
一体、なにが……っ。
寝言? でも、寝ぼけて、意識があるようにしか、思えねえ……っ。
「っ、起きろ!! 乃亜!!」
「許さない……許さない……」
「いい加減に、目え覚ませ!!」
俺が乃亜の体を大きくゆすると、乃亜の動きがとまった。
そして、ゆっくりと目を開ける。
「……あれ? 玲夜?」
――――よかった。いつも通りの、乃亜だ。
「の、あ……」
安心して、肩の力が抜ける。
「えっ? どうしたの? すっごい疲れてない?」
「いや、大丈夫だ……」
「ふうん……あー、ちょっと嫌な夢見ちゃったなあ」
嫌な夢? さっきのことだろうか。
暴言の数々。強い殺気。
そんなに、憎い奴がいるんだろうか。
「嫌な夢って何だ?」
俺が思い切って聞くと、乃亜が、あー、と声を出した。
「は?」
お、お前……?
一番最初の頃を思い出す。
そういえば、なぜか。最初の頃、俺の事を嫌っていた。
そして、お前、と呼ばれることはたまにあったが……今では、ありえないことだ。
「……返せ。お前が全部やったんだろう?」
「何を、言って……」
いつもと完全に雰囲気が違う乃亜に、ゾッとした。
殺気が溢れ出ている。
――――こんな殺気、普通の人に出せるものじゃない。
―――これは、本当に乃亜、なのか……?
「あたしは……お前が、世界で一番……大っ嫌いだ」
「本当に、どうした……!?」
おかしい。
さっきから、乃亜の様子は完全におかしい。
泣いていた時も、普通とは違っていた。
「――――地獄に落ちろ」
……っ!?
一体、なにが……っ。
寝言? でも、寝ぼけて、意識があるようにしか、思えねえ……っ。
「っ、起きろ!! 乃亜!!」
「許さない……許さない……」
「いい加減に、目え覚ませ!!」
俺が乃亜の体を大きくゆすると、乃亜の動きがとまった。
そして、ゆっくりと目を開ける。
「……あれ? 玲夜?」
――――よかった。いつも通りの、乃亜だ。
「の、あ……」
安心して、肩の力が抜ける。
「えっ? どうしたの? すっごい疲れてない?」
「いや、大丈夫だ……」
「ふうん……あー、ちょっと嫌な夢見ちゃったなあ」
嫌な夢? さっきのことだろうか。
暴言の数々。強い殺気。
そんなに、憎い奴がいるんだろうか。
「嫌な夢って何だ?」
俺が思い切って聞くと、乃亜が、あー、と声を出した。

