あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「――――たすけて」










なんで、あたしがこんなことを言ったのかは分からない。



でも、今まで耐えてきたことが、限界にきて。



いや。もう、とっくに無理だったのかも。







両親が殺されて。



その次は、怜だ。





華皇は、総長のあたしがしっかり引っ張らないといけない。



大っ嫌いだった白夜と一緒に居て。




笑顔を貼り付けて。



当たり前を演じて。





涙は、見せられない。











「もう、やだよ……っ」






一度溢れたら、もうとどめなく溢れてくる本音。









「あたし、ちゃんと頑張ってるよね……? たまには、休んでもいいよね……?」








ぽろぽろと、両目から流れる涙。




本音と一緒に、とどめなく流れてくる。








「今日だけは……誰も、見てない今だけは……泣いてもいいよね……っ」













あ……やば、眠気が……。




ソファの上に、ばたり、と倒れ込む。












だんだんと遠のいていく意識。












―――――いっそのこと。もう、目を覚まさなかったら楽なのにな。









そう思いながら、あたしは意識を手放した。