あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

柊、スッキリした顔してる。



なんだか、今思えばずっとどこか暗い表情してたしね。









「頑張れ、柊」



「————(かなめ)、だし」



「え?」



「柊って他人行儀な感じやめろよ。要でいい」



「じゃあ、ひいら……要。さっそく白夜の幹部だけでいいからに言いに行こうよ」






あたしが要、と言い直すと、うん、と頷いた。



でも、あたしが直後に言った言葉を聞いて、大きく目を見開いた。








「はあ!? 今から? もう夜だぞ?」



「思い立ったが吉日って言うじゃん! ほら、行こ!」



「ちょ、待てって!」






あたしは強引に要の腕を引っ張り、寮の方向に向かって走った。



できるだけ、要のスピードに合わせて。



要はかなり足が速いと思うけど、あたしの方が断然速い。





これでも、世界No.1だからね?


運動神経はかなりいいはず。




本気を出し過ぎたら要が大変だと思うし、何よりあたしに違和感を持たれるかもしれないしね。








違和感が、一番危険だ。