怜は、暴走族——白夜に攻撃された。
白夜は、全国No.1の暴走族。正統派って書いていたのに……!
怜の近くに、血が付いた鉄バットも落ちていて、それで攻撃されたんだと分かる。
頭から血を流して、あたしが駆け付けた時にはすでに意識が朦朧としていた。
『怜!! 何があったの!?』
『の、あ……? 白夜が……』
『白夜に、やられたの!? ねえっ!!』
『これ、を……』
『怜? 怜!!』
あたしに左手を突き出して何かを渡そうとした瞬間、怜は意識を失った。
怜の左手を見ると、そこには……三日月のピアスがあった。
銀色の、三日月。
このピアスを付けているのは、白夜の総長だけだ。

