あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「あっ、乃亜と玲夜だ。おはよう」






寮から出ようとしたとき、後ろから声をかけられた。






「おはよ! 空、陸」



「乃亜、もうすぐテストじゃん? 数学、教えてくれねえ……?」



「ん、いいよ! 今日は予定あるから無理だけど……明日の放課後とかどう?」



「っ、いいのか!? ありがと」







へへっ、と八重歯を見せて笑う陸。


最初は、全然こんな子じゃなかったと思ったんだけどなあ。






「……って、なんだよ、空。玲夜まで俺のこと睨んで……」



「……別に。睨んだつもりはないけど」



「……勉強なら俺が教えてやる。わざわざ乃亜を頼らなくてもいいだろ」



「はあっ!? お前よりも乃亜の方が賢いに決まってるだろ! だって、ここの編入試験合格したんだぞ!?」



「俺も勉強はできる」



「ちっ。なんでそんなに突っかかるんだよ。昨日までは普通だっただろ」



「……」