あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

消化にいい物なら、おかゆ……?



あとは、冷却シートとすりおろしりんごとかもいいかな。





飲み込みやすいゼリーも必要だよね……。







頭の中で考えて、あたしは急いでコンビニへ向かった。








そして、必要な物だけ買ってから、寮に戻って来た。















玲夜の様子を見ると、さっきよりも具合が悪そうだった。







「やば……! 急がないと……」








あたしはさっき買ってきたばかりの冷却シートを額に貼って、タオルで汗を拭いた。




それから、制服のネクタイとボタンを少しだけ外して、少しでも楽になるようにした。









こうして、弱っている玲夜を見ると、なんだかすぐにでも殺せそうに感じてしまった。




今が、絶好のチャンスなんじゃないか、って。







でも……。







一番辛い、復讐を。



そう思うと、今すぐに殺すのは、一番辛いかと聞かれると違う気がした。








もっと、絶望させて、苦しませて。





それが、望みなんだから。










んー、それにしても、これでさっきよりはましだと思うけど……。




あとは何をしたらいいかな……。









「ん……」




声が聞こえたと思って、思わず玲夜を見ると、玲夜は驚いたような表情でこっちを見た。








「お、お前……なんで……」




「なんで、じゃない! ずっとこんな体調だったの? なら、すぐに言えば良かったのに……」




「……言えるわけ、ねえだろ」




「え?」









言えるわけない?



なんで……信頼してる仲間でしょ?








「あいつら……全員、辛い思いしてて、頼れる奴も少なくて。それなのに、俺がしっかりしなかったらどうする……」




「それでも、無茶していい理由にはならないでしょ」




「……っ、ほっとけよ……これ、お前がやったんだろ……? 勝手に寝てれば治る。今までだって……」




「……今まで? 今まで、熱のときって……」




「……俺を看病するやつなんかいねえよ。親父は面倒も見ない。母さんなんていない」









驚いて言葉が出ないでいた。




てっきり、ずっと甘やかされて育ってきたんだと……。










「いつも……一人だった。だから、俺は一人で大丈夫なんだって……」










でも、そう言う玲夜は、少し寂しそうに見えた。








————ほっとけないな。