もう体力の限界が来ていたあたしたちは、そこで気を失った。
次に目が覚めると、それは家の中だった。
起き上がると、隣にはまだ眠っている怜がいた。
あたしたちは、助けてもらえたんだ……。
あたしたちを助けてくれたのは、花宮組の組長一家だった。
花宮組は全国レベルの組ではあるけど、それでも正統派だ。
あたしが今までの経緯を説明すると、とても驚かれた。
その後、あたしたちは、この家の人に引き取られることになった。
そして……あたしは、花宮 乃亜になった。
しばらくして、パソコンが使えるようになり、怜があの時の状況について調べると、いろんな情報が出てきた。
お父さんとお母さんは、もうこの世にいないこと。
あのとき、殺されたのはお父さんとお母さんだけだったらしい。
組と財閥は、お父さんとお母さんの兄弟が現在継いでいるとか。
それから、あたしと怜を探していると言うことも——。
でも、あたしたちに帰るつもりはなかった。
お父さんとお母さんは、きっとあたしを憎んでいる。

