あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「女はすぐに人を捨てる。母さんだって……俺が倒れたとき。俺の心配もしてなかっただろ」




そう言って、陸は前髪を横に流した。


すると、あの時————俺を庇ってできた古傷がそこにあった。





でも……。




「なんで、知って……」





陸は、あの時の事、ほとんど覚えていないはずじゃ……。


それに、あれは俺を庇ったってことじゃなくて、陸がドジだったってことになったはずだ。





「……回復していくにつれ、思い出しただけだ。それに、空は知らないだろうけど……母さん、俺に感謝してたよ」



「え?」



「空を庇ってくれてありがとう。あんたが傷を負っても、恥はかかないから、って」












は……?



なんだよ、それ。