異能少女は心霊ホテルから脱出したい

少し歩いて草藪の前に来る。

これでいいんだよね? と自分の選択を確かめるように後ろの方の階段を返り見ると、うぅ……うぅ……と呻き声が聞こえた。

そして、階段近くの木の下に、人のような形のどす黒い影が佇んでいた。

前に向き直り草藪をかき分けると道路が見えた。

当たり!

急いで草藪を抜けると緩やかな土手があって、そこに生えている草を握り登っていく。

道路に上がると、あたりは怖いほど静まり返っていた。

私は息を短く弾ませて走り出し、廃墟を後にした。


_____________________



私はちゃんと望遠鏡を元に戻し、次の日の朝、何事もなかったかのように過ごす。

リビングには家族全員が集まり、私は朝ごはんを食べている最中。

朝早く帰ってきたお父さんが、今日は習慣にしている天体観測をしようと望遠鏡の準備をしていた。