そのとき、胸の奥に熱が灯った。 初めて――この人が理性を失って、私に縋りつく姿を見たいと思った。 優しい手も、落ち着いた声も、全部捨てて。 ただ獣みたいに、私を求めてほしい。 そんな欲望が、じわじわと体の奥で膨らんでいく。 怖いはずなのに、どうしようもなく甘い期待が混じって、息が熱くなった。