やがて、かすれた声が零れる。 「……本当に」 彼は視線を伏せ、拳を握りしめた。 「本当に、俺を嫌いにならないか?」 その言葉に、胸が強く締め付けられる。 (そんなこと……どうして、今さら) 「弱いところを見せたら、情けない姿を見せたら……君が離れていくんじゃないかって、ずっと怖かった」 彼の声は震えていた。 普段、どれだけ強がっても、心の奥ではこんな不安を抱えていたのだと知って、涙があふれる。 「……離れません」 震える声で返す。 「どんな日向さんでも……私は、離れたりしませんから」