面倒なメールを打ち返して大学病院を出る頃にはもう時刻は深夜2時を回っていた。 深夜の風は異様に冷たく骨の髄まで染み渡るようだった。 ……今日もまた桜に連絡できなかった。 そんな後悔を抱えながら、一人帰路に着いた。