「ミ、ミ、ミ、ミユさん、どうかなさいましたか? 距離が近いんですけど……」
片桐の腰に手を回しギュッとくっ付く。彼の鼓動に耳を澄ませ、タオルと同じ香りを目一杯吸い込む。
「敬語?」
「バカ! 言わせんな、動揺してるんだよ! いいから離れろ」
言葉だけで無理にわたしを剥がそうとしない。
「濡れるの嫌?」
「は? 嫌な訳ないじゃん。バスタオル代わりにされてもいい」
「わたしは片桐を代わりになんかしない、お試しもしないよ」
すると躊躇いがちに抱き返してきて、髪を撫でてきた。
「髪、伸ばした方がいいかな?」
「どっちでも。ミユは長くても短くてもかわいい」
わたしはわたしのままでいい、片桐の気持ちが直に伝わる。振り返れば彼はずっと伝えてきてくれた。
「青山君にまた伸ばしてって、もう一度付き合わないかって言われたけど断ったの。片桐をいい加減な奴って悪口を言うから馬鹿って言ってやった。片桐はいい加減な人じゃない」
「ーーは? バカ? 青山に言ったのか? 学年トップだろ、あいつ」
「でも一番の馬鹿はわたし。ねぇ、まだ間に合うかな? 目の前の大事な事に気が付いたんだ」
「はは、俺はミユなら取り返しのつかないバカでもいいぜ。責任はとってやる。で、何に気付いた?」
片桐はわたしの顔を覗き込み、頬へ触れる。もう泣いたりしない、真っ直ぐ気持ちを返そう。
「わたし、片桐が好き!」
わたしらしく直球で飾らない本音を告げれば、笑ってくれた。
「あぁ、俺も。俺もミユが好き。ずっとずっと好きだったよ」
これまで色々な片桐の笑顔を見てきて、どれも本物だと思う。けれど通じ合った瞬間に浮かべた笑顔は太陽みたいだ。
片桐の腰に手を回しギュッとくっ付く。彼の鼓動に耳を澄ませ、タオルと同じ香りを目一杯吸い込む。
「敬語?」
「バカ! 言わせんな、動揺してるんだよ! いいから離れろ」
言葉だけで無理にわたしを剥がそうとしない。
「濡れるの嫌?」
「は? 嫌な訳ないじゃん。バスタオル代わりにされてもいい」
「わたしは片桐を代わりになんかしない、お試しもしないよ」
すると躊躇いがちに抱き返してきて、髪を撫でてきた。
「髪、伸ばした方がいいかな?」
「どっちでも。ミユは長くても短くてもかわいい」
わたしはわたしのままでいい、片桐の気持ちが直に伝わる。振り返れば彼はずっと伝えてきてくれた。
「青山君にまた伸ばしてって、もう一度付き合わないかって言われたけど断ったの。片桐をいい加減な奴って悪口を言うから馬鹿って言ってやった。片桐はいい加減な人じゃない」
「ーーは? バカ? 青山に言ったのか? 学年トップだろ、あいつ」
「でも一番の馬鹿はわたし。ねぇ、まだ間に合うかな? 目の前の大事な事に気が付いたんだ」
「はは、俺はミユなら取り返しのつかないバカでもいいぜ。責任はとってやる。で、何に気付いた?」
片桐はわたしの顔を覗き込み、頬へ触れる。もう泣いたりしない、真っ直ぐ気持ちを返そう。
「わたし、片桐が好き!」
わたしらしく直球で飾らない本音を告げれば、笑ってくれた。
「あぁ、俺も。俺もミユが好き。ずっとずっと好きだったよ」
これまで色々な片桐の笑顔を見てきて、どれも本物だと思う。けれど通じ合った瞬間に浮かべた笑顔は太陽みたいだ。

