ダメ元で告白したのは、第二志望の国立大学に合格した日のことだった。きっと昼間の――桃ちゃんセンセと拓真先生の微妙な関係を見ていなかったら決して口にはしなかった言葉だ。
もう卒業するとはいえ、立場上はまだ先生と生徒だ。中にはそんなことを気にせず付き合っている人間もいるみたいだが、桃ちゃんセンセは違う。
案の定、桃ちゃんセンセは俺の告白に困ったように眉を寄せ、ごめんなさい、と言ったのだ。
期待はしていなかった。けれど、万が一があれば良いとは思っていた。
「ねぇ」
俺は頭を下げている桃ちゃんセンセに声を掛ける。
「あのさ、あのフレーズ、諳んじてくれない?」
「あのフレーズって?」
「We are all different, and we are all good.ってやつ」
桃ちゃんセンセは一瞬言葉に詰まり、ゆっくりと暗唱してくれた。
「We are all different, and we are all good.」
そして、その後こう付け加えてくれたのだ。
「Your effort was great.」
と。

