「……そうだったら嬉しい」
「嬉しいんですか?」
「嬉しいよ。だって私、佐々木先生大好きだもん」
思うがまま素直な気持ちを口にしたら、拓海くんはぎょっと目を丸くする。しまった、仕事中に好きとか言っちゃいけないんだった。でもこれは本人を前にして言っているわけじゃないから、セーフだよね?などと頭の中で言い訳をしていると、拓海くんがぷっと笑う。
「心和さんって昔から変わらず、素直で可愛いですね」
「へっ?!」
「佐々木先生と付き合ってるんですか?」
「えっ、あっ、う、うん」
隠しているわけじゃないけど、素直に肯定するのも少しばかり恥ずかしい。もっと自信満々に言えたらいいのに、なかなか自己肯定感は上がらないようだ。佐々木先生が素敵すぎて、自分の駄目さ加減に引け目を感じてしまう。
「それならやっぱり二人でお弁当食べちゃって申し訳なかったです」
「えっ、いやいや、別にいいんだよ。公私混同しないって決めてるから」
だって拓海くんは同僚で、私は拓海くんの教育係だ。それ以外の何者でもないのだから、いちいち気にするほうがおかしいと思う。どちらかというと佐々木先生の方が真面目でストイックなんだから、こんなこと気にしないはずだ。仕事は仕事、割り切り、けじめ、大事なことだよね。
「これは別に脅しではないんですが、小谷には気をつけたほうがいいですよ」
「え、莉々花ちゃん?」
「あいつ、公私混同しますから」
「公私混同はよくないよね。わかった、気に留めておくね」
「まあ、心和さんなら大丈夫だとは思いますけど」
ずいぶんと含みのある言い方だけど、拓海くんはそれ以上何も言わずお弁当を黙々と食べる。“気をつけたほうがいい”と言われても、莉々花ちゃんの普段の態度からはこれといって思い当たるフシはない。だから私もそれ以上尋ねることはしなかった。
「嬉しいんですか?」
「嬉しいよ。だって私、佐々木先生大好きだもん」
思うがまま素直な気持ちを口にしたら、拓海くんはぎょっと目を丸くする。しまった、仕事中に好きとか言っちゃいけないんだった。でもこれは本人を前にして言っているわけじゃないから、セーフだよね?などと頭の中で言い訳をしていると、拓海くんがぷっと笑う。
「心和さんって昔から変わらず、素直で可愛いですね」
「へっ?!」
「佐々木先生と付き合ってるんですか?」
「えっ、あっ、う、うん」
隠しているわけじゃないけど、素直に肯定するのも少しばかり恥ずかしい。もっと自信満々に言えたらいいのに、なかなか自己肯定感は上がらないようだ。佐々木先生が素敵すぎて、自分の駄目さ加減に引け目を感じてしまう。
「それならやっぱり二人でお弁当食べちゃって申し訳なかったです」
「えっ、いやいや、別にいいんだよ。公私混同しないって決めてるから」
だって拓海くんは同僚で、私は拓海くんの教育係だ。それ以外の何者でもないのだから、いちいち気にするほうがおかしいと思う。どちらかというと佐々木先生の方が真面目でストイックなんだから、こんなこと気にしないはずだ。仕事は仕事、割り切り、けじめ、大事なことだよね。
「これは別に脅しではないんですが、小谷には気をつけたほうがいいですよ」
「え、莉々花ちゃん?」
「あいつ、公私混同しますから」
「公私混同はよくないよね。わかった、気に留めておくね」
「まあ、心和さんなら大丈夫だとは思いますけど」
ずいぶんと含みのある言い方だけど、拓海くんはそれ以上何も言わずお弁当を黙々と食べる。“気をつけたほうがいい”と言われても、莉々花ちゃんの普段の態度からはこれといって思い当たるフシはない。だから私もそれ以上尋ねることはしなかった。



