とんでもなく乱れた自覚があり、冷静になって思い出すとこれまたとんでもなく恥ずかしくなり……というのをさっきから繰り返している。

シャワーをしてすっきりしたものの、お泊り道具なんて持ってきていないから、先生の厚手のシャツとハーフパンツを借りた。ブカブカのシャツが、何だか嬉しい。先生に包まれているみたいで妄想捗る。

……って、妄想している場合ではない。

あの熱く滾るような眼差しの佐々木先生が脳裏に焼きついて、事あるごとに体の奥がじゅんって熱くなって……。

いかんいかん、落ち着こう。
そう、ここはひとつ、本日の戦利品であるピュアリンを眺めて気持ちを鎮めようではないか。

ガサゴソと袋の中からピュアリングッズを出す。ビニールの包みを開けてアクリルスタンドを組み立てた。

ピュアリンピンク、ピュアリンブルー、ピュアリンイエローをテーブルの上に並べてニマニマと眺める。ふふっ、なんという至福。

「何してるの?」

「えへへー、ピュアリンが可愛くて〜……って先生!」

「お待たせ」

タオルで髪を拭きながら部屋に入ってきたお風呂上がりの佐々木先生は、ラフなスウェットに着替えている。くしゃっと崩れた髪は、いつもの佐々木先生よりも少しだけあどけなく見えた。

「はああああ〜。先生ぇ、かっこよすぎる」

「待って。何を見てそうなってるの? ピュアリンの見間違い?」

「そんなわけないじゃないですか。私の大好きなピュアリンが霞むほどの先生の色気にやられています」

「そんなこと言って、ダボダボのシャツを着ている心和の方が、色気ありまくりで困るよ」

「先生のこと困らせたい」

「ドS心和降臨してる」

先生の手が私の頬に触れる。横に垂れた髪の毛をすっと耳にかけられた。

「可愛くてたまらない」

そう微笑んでから、チュッと軽くキスをくれる。
ぼぼぼっと一気に頬が染まるのがわかった。

「私が困っちゃう」

「佐々木のSはドSのSだからね」

いたずらっぽく笑う先生にすら胸がキュンキュンして、もうどうしようもない。この溢れんばかりの気持ちをどうしてくれようか。