癒やしの小児科医と秘密の契約

ピュアリンカフェは期間限定で各地で開催されている。家からはちょっと遠いから、なかなか行けないだろうなと諦めていたのに。限定グッズや限定コラボメニューもあって、散財すること間違いなしな場所。

「ニャンコカフェ楽しそうにしてたから、ピュアリンならもっと楽しめるかなと思って」

「嬉しすぎます。泣きそう」

「ピュアリンのセリフなんだっけ?」

「あなたのハートをピュアピュアにしちゃうわよ!」

「あはははは!」

「ちょっと、何やらせるんですか」

「ほんと、ピュアピュアになっちゃうね」

佐々木先生はクスクス笑いながら私の手を握る。えっと思う間もなく「ほら、入ろう」と手を引かれた。

……うそ、先生と手を繋いでいるんですけど。
……しかも、先生から繋いでくれたんですけど。

「もしかして夢?」

「そんなにピュアリンを喜んでくれるとは」

それもそうだけど。
大好きなピュアリンが霞むほどに、先生のことが大好きなんですけど――。

とはもう胸がいっぱいで言葉にならなかった。
もう夢でもいい。この幸せな時間をめいいっぱい堪能しなくては。

「先生、行きましょう。ガチオタの私がピュアリンの魅力を紹介します。ここを出る頃には先生はきっとピュアリン沼にはまって抜け出せなくなると思いますよ」

「それは楽しみだな。心和先生についていきますよ」

「ああっ、もう可愛い! 幸せが過ぎる!」

たくさんのピュアリンの展示物を佐々木先生に説明しながら進んでいく。先生はきっと興味ないはずなのに、私の話を楽しそうに聞いて頷いてくれる。

きっと、いつもそういう感じで小児科の子どもたちの話も聞いてあげているんだろう。だからニャンコに詳しかったり、カワウソをチェックしたりしてたんだ。今日のピュアリンのことも、わざわざ調べてくれたに違いない。

ああ、頭が下がるなぁ。
癒し旅って、私の癒しになってるじゃん。
先生を癒してあげたいのに。