怒涛の午前中の業務を終えて昼休み中、スマホで彩芽ちゃんお勧めのカワウソチャンネルを見ていた。
両手でエサを持って食べたり、岩の上に転がったり、水中をグルングルン泳いだり……意外と可愛い。彩芽ちゃんがハマるのもわかる気がする。
「何見てるの?」
「あ、佐々木先生」
「すごく顔がニコニコしてたけど」
「えっ、やだ。恥ずかしい」
どうやら動画を見ながら笑っていたらしい。指摘されて恥ずかしくなる。マスクでもしておけばよかった。
「カワウソって肉球があるんですよ」
「あー、彩芽ちゃんのカワウソかぁ」
スマホの動画を先生にも見えるように傾けると、興味深そうに覗き込んでくれる。
「見てると可愛いし、愛着湧いてきますね」
「そうだよね。子供が好きだっていうと、こっちまで好きになっちゃうよね。興味なくてもチェックしちゃって」
「あー、わかります」
しばらく佐々木先生と雑談しながらカワウソチャンネルを視聴していた。カワウソがちょこまか動く姿に、お互い自然と笑みがこぼれる。
「ねえ、カワウソってちょっと心和に似てない?」
「え、私?」
「目がクリっとしてるとことか、きょとんとした顔が」
「初めて言われました。川島心和じゃなくてカワウソ心和に改名しようかな? いや、でも、嬉しいような嬉しくないような……」
「あはは。可愛いってことだけど」
佐々木先生の視線は動画に向いたまま、さらっとすごいことを言ってのける。その言葉に深い意味はないのかもしれないけれど、落ち着いていた私の心臓がきゅっと跳ね上がってしまった。
「そういえば名前呼び、慣れたみたいだね」
「え?」
「心和って呼んでも動じなくなった」
ドキッと再び心臓が跳ねる。佐々木先生は仕事中、「川島さん」と呼ぶ。それはけじめだからだと思っていたけれど、仕事中でも二人のときは「心和」と呼んでくれる。そこはけじめじゃないの?と思わなくもないけれど、今までずっと考えないようにしていたのに。
両手でエサを持って食べたり、岩の上に転がったり、水中をグルングルン泳いだり……意外と可愛い。彩芽ちゃんがハマるのもわかる気がする。
「何見てるの?」
「あ、佐々木先生」
「すごく顔がニコニコしてたけど」
「えっ、やだ。恥ずかしい」
どうやら動画を見ながら笑っていたらしい。指摘されて恥ずかしくなる。マスクでもしておけばよかった。
「カワウソって肉球があるんですよ」
「あー、彩芽ちゃんのカワウソかぁ」
スマホの動画を先生にも見えるように傾けると、興味深そうに覗き込んでくれる。
「見てると可愛いし、愛着湧いてきますね」
「そうだよね。子供が好きだっていうと、こっちまで好きになっちゃうよね。興味なくてもチェックしちゃって」
「あー、わかります」
しばらく佐々木先生と雑談しながらカワウソチャンネルを視聴していた。カワウソがちょこまか動く姿に、お互い自然と笑みがこぼれる。
「ねえ、カワウソってちょっと心和に似てない?」
「え、私?」
「目がクリっとしてるとことか、きょとんとした顔が」
「初めて言われました。川島心和じゃなくてカワウソ心和に改名しようかな? いや、でも、嬉しいような嬉しくないような……」
「あはは。可愛いってことだけど」
佐々木先生の視線は動画に向いたまま、さらっとすごいことを言ってのける。その言葉に深い意味はないのかもしれないけれど、落ち着いていた私の心臓がきゅっと跳ね上がってしまった。
「そういえば名前呼び、慣れたみたいだね」
「え?」
「心和って呼んでも動じなくなった」
ドキッと再び心臓が跳ねる。佐々木先生は仕事中、「川島さん」と呼ぶ。それはけじめだからだと思っていたけれど、仕事中でも二人のときは「心和」と呼んでくれる。そこはけじめじゃないの?と思わなくもないけれど、今までずっと考えないようにしていたのに。



