仕事が終わって更衣室を出ると、ちょうど佐々木先生も更衣室に入るところだった。
「先生!」
「お疲れ様、川島さん」
「あの、今日はもうお仕事終わりですか?」
「うん、そうだよ」
「あの、外で待ってていいですか? ちょっと話したいことがあって」
「いいよ。すぐに着替えていくから、待ってて」
「あ、ゆっくりで大丈夫ですので」
ニコッと笑みを浮かべて更衣室へ入っていく。私は先に外に出て、出入り口付近のベンチに座って佐々木先生を待った。
外はすっかり暗く、月が煌々と輝く。空気が澄んでいるため空が高く星が綺麗に見える。手を伸ばしたら掴めそう。
「川島さん、お待たせ」
「あ、いえ……」
声の方を振り向くと、私服姿の佐々木先生が爽やかに立っている。仕事中の白衣姿もかっこいいけど、私服姿も眼福。やばい、ずっと見ていられる。
「どうしたの?」
「あっ、いえ、先生がかっこよすぎて思わず見惚れちゃったといいますか……」
「あはは。ありがとう。それで、話って何? ここで話す? どこか行く?」
「えっ、あっ、ここでいいですけど、どこかも行きたい。ああ、いえ、何でもありません」
落ち着け私。心の声がダダ漏れになっている。今のミッションは、佐々木先生をニャンココラボカフェに誘うことなんだから。ひとつずつ、そう、ひとつずつこなしていくのよ。
「あの、ニャンココラボカフェって知ってますか?」
「ニャンココラボカフェ?」
「はい、こういうのがやってて……」
スマホで公式ページを表示させ、先生に見せる。
「へー。知らなかった」
「それで、よかったら一緒に行きませんか? 先生、ニャンコお好きですよね?」
「うん、行こう」
「えっ、いいんですか?!」
「えっ、何でそんなに驚くの?」
「だって、誘うの緊張してたので……そんなあっさり了承してもらえるとは思ってなくて」
「どうして? だって俺たちお試しだけど付き合ってるよね?」
付き合っていることをさも当然かのように言うので、私の胸がトゥンクした。いや、トゥンクどころの騒ぎではない。ドッキンドッキンバックンバックン、心臓がうるさく騒ぎ出す。
だって仕事中なんて全然会わないし、会っても当然仕事の話だし、恋愛のれの字も感じさせないのに。しかも今日叱られたし。
これが……、これがけじめってやつですか……!
「先生!」
「お疲れ様、川島さん」
「あの、今日はもうお仕事終わりですか?」
「うん、そうだよ」
「あの、外で待ってていいですか? ちょっと話したいことがあって」
「いいよ。すぐに着替えていくから、待ってて」
「あ、ゆっくりで大丈夫ですので」
ニコッと笑みを浮かべて更衣室へ入っていく。私は先に外に出て、出入り口付近のベンチに座って佐々木先生を待った。
外はすっかり暗く、月が煌々と輝く。空気が澄んでいるため空が高く星が綺麗に見える。手を伸ばしたら掴めそう。
「川島さん、お待たせ」
「あ、いえ……」
声の方を振り向くと、私服姿の佐々木先生が爽やかに立っている。仕事中の白衣姿もかっこいいけど、私服姿も眼福。やばい、ずっと見ていられる。
「どうしたの?」
「あっ、いえ、先生がかっこよすぎて思わず見惚れちゃったといいますか……」
「あはは。ありがとう。それで、話って何? ここで話す? どこか行く?」
「えっ、あっ、ここでいいですけど、どこかも行きたい。ああ、いえ、何でもありません」
落ち着け私。心の声がダダ漏れになっている。今のミッションは、佐々木先生をニャンココラボカフェに誘うことなんだから。ひとつずつ、そう、ひとつずつこなしていくのよ。
「あの、ニャンココラボカフェって知ってますか?」
「ニャンココラボカフェ?」
「はい、こういうのがやってて……」
スマホで公式ページを表示させ、先生に見せる。
「へー。知らなかった」
「それで、よかったら一緒に行きませんか? 先生、ニャンコお好きですよね?」
「うん、行こう」
「えっ、いいんですか?!」
「えっ、何でそんなに驚くの?」
「だって、誘うの緊張してたので……そんなあっさり了承してもらえるとは思ってなくて」
「どうして? だって俺たちお試しだけど付き合ってるよね?」
付き合っていることをさも当然かのように言うので、私の胸がトゥンクした。いや、トゥンクどころの騒ぎではない。ドッキンドッキンバックンバックン、心臓がうるさく騒ぎ出す。
だって仕事中なんて全然会わないし、会っても当然仕事の話だし、恋愛のれの字も感じさせないのに。しかも今日叱られたし。
これが……、これがけじめってやつですか……!



