癒やしの小児科医と秘密の契約

俊介さんの自宅で先にシャワーを浴びさせてもらい、ソファでまったりピュアリンのアクスタを眺めながら微睡んでいると、「心和、寝ちゃった?」という声が聞こえてパチッと目を開けた。

「寝てないでーす」

「ははっ、眠そう」

お風呂上がりの俊介さんは、あどけない色気をムンムンに振りまきながら私の隣へ座る。そしておもむろに私の前髪をさらっと上げて、瘤の状態を確認された。なぞるようにそっと触られて、ドキッと心臓が跳ねる。

「牧野くんがこうしてたのを見たときの俺の気持ち、わかる?」

「え?」

「心和に触るなって、喉元まで出かかった」

「ヤキモチ?」

「そうだよ」

「拓海くんに見てもらったときは何もドキドキしなかった。今、俊介さんに触られて、めちゃくちゃドキドキしてます。だから心配しないで」

手を伸ばしたらそれを絡め取るように抱きしめてくれた。俊介さんの胸の中、とても温かくて安心する。頭も撫でられ、その心地良さにそのまま眠りに落ちてしまいそう。

「心和も、心配しなくていいよ」

「莉々花ちゃんのこと?」

「告白されたけど、きちんと断ったから」

「うん」

そんなことわざわざ言ってくれなくてもいいのに、俊介さんは私に心配をかけまいときちんと報告してくれる。それもこれも私が小さなことで嫉妬しすぎだからなんだけど……。もっと俊介さんのことを信じて、もっと大人になろう。

「最近忙しかったからどこにも行けてないね。どこか行こうか?」

「行きたいです。でもシフト合うかな?」

「そこは合わせようよ」

「いいんですか? 俊介さんそういうの好きじゃないですよね?」

だって、真面目けじめ公私混同はしないと三拍子揃ってるくらいだもの。シフトを合わせるなんてもっての外だと思っていたのに。そんな俊介さんの口から「合わせよう」なんて言葉が出てくるなんて思わなかった。