「ちょっとコンビニ寄るわ。」
「何か買うの?」
「んー……」

コンビニに入ると、しーくんはカゴを持ってデザート売り場へ直行した。

「どのプリンにする?」
「え、プリン買うの?」

「時間が経てば食べられるでしょ。」

ランチで食べ損ねたから、わざわざコンビニに寄ってくれた。顔がにやけてしまいそうだ。

「これにします。」
「俺もそれで。」

「しーくんも食べるの?」
「一緒に食べるから。」

「え?」
「来るよね?」

「……うん。」
「向こう見てくる。」

部屋に行くなんて言ってないのに、しーくんはそのつもりだったらしい。初めてじゃないのになんかドキドキする。

(ランチでプリン食べなくてよかった……なんてね。)

やっぱり顔がにやけてる。私は両手でほっぺを押さえた。