「どこ行く?」
「この前行ったカフェ行きたい。」

「いいね。あそこ、ランチやってたよね。」
「そう、それ目的。」

「なに食べるか決まってる?」
「日替わりがあったと思うから見てみようかな。」

「今日のデザート、プリンじゃない?」
「そうなの!?」

「そうだった気がする。」

プリン好きとしては、絶対に食べておきたい。カフェの雰囲気からするに、昔ながらの銀色の食器に入ったプリンが出てきそうだ。

そんなことを考えながら歩いていた私は、しーくんの方を向いた。

「しーくん、手繋ないでいい?」
「だめ。」

(やっぱりだめかぁ〜)

しーくんは、手を繋いでくれない。でも落ち込むことはない。家ではちゃんと繋いでくれるからね。