ある日の看護実習期間中のこと、

「南都(なつ)くんとは連絡取れてるの?」

花純(かすみ)が何気なく椿季(つばき)に聞くと、

「あー、今、距離を置かれてるんだ…」

椿季の悲しそうな顔。

「え、なんで?」

思わず聞く花純。

「なんか、甘えすぎてたな…って」

「どういうこと?」

「実習前に、南都くんは、『俺で良かったらいつでも愚痴聞くからね』って言ってくれたから、毎日のように愚痴ってたら、『椿季から楽しい話を聞いたことがない。しばらく距離を置こう』って言われた…。
はぁ…、南都くんに甘えすぎた』

花純は何も言えなかった。