「椿季、生まれてこれなかったあの子にも名前をつけてあげよう」

南都がそう言ったから、椿季は名付け本を読みあさった。

その結果、「花」が好きな椿季。

でも自分の意思がないから、名付け本で見た、「自分の意思を持てる」と言う意味の、
「名」。

それで、「花名(かな)」と名付けた。

性別については、椿季が夢で見たあの子。

椿季に「バイバイ」をしたあの子は女の子だった。