四季と月(最終更新日2026.1.6)

ある平日、春の朝、半分寝ながら上半身を起こす僕は和泉 奈月(いずみ なつき)





カーテンを開け、さらに窓をあけると、
春のあたたかな新鮮な空気が部屋に入ってきのと同時に、数枚の桜の花びらが入ってきた。





時計は、長針が12、短針が5をさし、午前5時であることを示している。





「んん・・・」

僕の背後から声が聞こえてきた。

振り向くとそこには、
チラッと時計をみたのち、
バッ!となぜか勢いよく起き上がる兄、志綺(しき)の姿があった。





「おはよぉ」

きれいに片付けられた勉強机の上に浅く座り、
志綺に向かって締まりの無い声で挨拶をする。

「ん、おはよ」

少し口角を上げ、
寝起きなのにもかかわらず、
寝起きではないかのような声と喋り方で挨拶を返してくれる志綺。





志綺はベッドから降りると、
足を閉じて立った状態で両方の(てのひら)を床につける。

志綺は朝起きると毎回これで体を伸ばすのだ。

3秒ほど伸ばしたのち、
志綺は顔をあげる志綺をみて、僕は机から降りる。





「じゃあ行こうかぁ〜」

「ん。」

僕も志綺も早朝が好きで、
起きたらまずなによりも先に外へ散歩に行く。
それが日課だ。