黒百合の女帝

 「え〜冬姫って捻りないなあ。もうちょっとこだわろーよ」

 「変更でも構わないけど、複雑化は避けてね。」

不服そうなハラに、名称決定の権利を委ねる。

すると早速、彼は無駄な熟考を始めた。

 「急にそう言われても……あっ、じゃあ女王は!?」

突然ハラが大声を出し、人差し指を突き刺す。

すると外野に居たカヤも、話に混ざり始めた。

 「実際は総長だしいいんじゃ?似た言葉だと女帝とか」

 「へ〜カッコイイ!。ユリ、いいよね?」

そう言うとハラは腰を浮かせ、上半身を寄せててくる。

異論はないので、一言返事で肯定する。

すると彼は鬱陶しい程の喜びようを見せた。

そんな浮かれ野郎は無視し、会議を進める。

 「それから、女帝の設定を共有しておきましょうか。」

 「もう決めてるの?」

首を傾げるヤナギに、深く頷いて見せる。

 「まず、大前提として私はカヤさんの彼女です。」

 「えっ、なんでですか!?」

そんな声と共に、カヤが勢いよく振り向く。

その大きく驚いた様子に、逆に驚かされる。

 「姫は基本、総長の彼女という暗黙のルールなんです。」

冷静にそう言うと、彼は謎に焦り始める。

そして、恐る恐るといった様子で口を開いた。