黒百合の女帝

 その翌日。護衛を初めて四日目。

いつも通り、二人で夜道を歩く。

今日の彼女はいつもに比べて口数が多い。

きっと、昨日の仮説のおかげだろう。

あれが正しければ、今日は安全ということに。

それで、今日は安心できているのかもしれない。

普段より明るい彼女が見れて何よりだ。

談笑を繰り広げながら、住宅街を進む。


 そんな中、突然彼女が立ち止まった。

 「あれ、ユリさんどうしましたか?」

 「……なんか、足音が聞こえるような気がして。」

その一言が、突然夜風を冷たく感じさせた。

警戒心を一気に高め、全神経を集中させる。

彼女の手を取り、逃げる体勢も確保。

耳を澄ますが、足音は聞こえなかい。

俺たちの異変に気が付いたのか、勘違いか。

もし前者ならば、ここで撤退してくれ……