黒百合の女帝

 「もしかしたら、私の思い過ごしかもしれません。その場合でも……ユウヒさんは私の護衛を続けてくれると、誓ってくれますか?」

その質問は、即答すべきものだった。

それは嶺春の総長として、護衛として。

そして、一人の男として。

全てを覚悟した上で、断言する。

 「はい。誓います」

俺がそう返事をすると、彼女は手を解く。

 「ありがとうございます。それからですが……。」

 「なんですか?」

 「電車があと五分後に迫ってます。」

 「全力疾走で行きましょう」