黒百合の女帝

 「黒崎百合は居るか」

翌日の11時20分。三限目と四限目の中間。

二年生の方の教室に行き、彼女の教室を訪問。

すると、一際反応の大きいグループが。

そこを見てみた所、中心に黒崎が居た。

彼女は席を立ち、驚く様子もなく駆け寄って来る。

 「棚橋君?珍しいね、校舎に居るなんて。」

周囲の目線を気にせず、堂々と喋る黒崎。

人前で不良と話す事に、羞恥を覚えないらしい。

俺も同様に、周囲から嘲笑される事には無関心。

早く帰る為、端的に要件を伝える。

 「今日、屋上来い。」


 その二言に、彼女は少し困った様な顔をした。

なぜか、その表情が心に痛みを与える。

きっと、俺は悲しんでいるんだな。

迷惑と思われる事は、拒絶されている事と同義。

となると、やはり拒絶の類を俺は恐れるのか。

自己分析を進めた後、彼女の返事に耳を傾ける。