黒百合の女帝

 「早速、今度の抗争で応援を頼む、とのことだ」

ヤナギと出歩いた翌日、麓冬倉庫にて。

カナルはコーヒーを一口飲むと、口を開いた。

内容としては、以前同盟を結んだ百鬼夜行。

彼らが来週、どこかの族と抗争するらしい。

しかし、偶然にも参加できない者が多発。

そこで孔冥に加勢して貰う事になった。

が、孔冥はあくまで情報収拾が専門。

その為、麓冬が孔冥として招集された訳だ。

 「なんでわざわざ孔冥に頼んだの?あんなに怪しんでたくせに。」

シズルという副総長は認めなさそうだが。

という私の疑問に、カナルがカップを置いた。

カップには一滴程度のコーヒーが残っている。

 「百鬼夜行は同盟先が殆どない。で、その数少ない同盟先が丁度同じ時期に抗争するんだとか」

 「そういえば、百鬼夜行の同盟先は一つだったね。」

嶺姫時代の知識は、今でも通用するらしい。

その証拠に、カナルが深く頷いて見せた。

かと思えば、真剣な顔で私を覗いてくる。