黒百合の女帝

 カヤは今まで、自主的に動くことはなかった。

なのに、自ら頭を下げ、私たちに尽力した。

その事実に、思わず頰を緩めてしまう。

私がそうしている間も、彼は頭を下げ続けた。

それを慌てたようにジンが止めさせる。

 「顔を上げてくださいっ、マジでっ」

そう叫ぶジンの横で、シズルは放心していた。

が、即座に我に帰ると頭を掻き毟り始めた。

どうやら、カヤの行動が影響を与えたようだ。

シズルは面倒臭そうな様子で苦悶し……。

大きな音を鳴らして立ち上がった。

 「ああっ、もうわかったから!同盟を結べば良いんでしょ!?」

煩いなあ。

シズルの言動を、客観的に眺める。

そんな私と違い、カナルは心底嬉しそうだった。

カヤも無表情だが、興奮が伝わってくる。