黒百合の女帝

 「嘘かもしれない。幹部全員で話し合うべきだ」

 「でも相手はカナルだぞ?信用に値する」

 「いやなに絆されてんの。カナルは僕たちを利用してたんだよ」

どうやら彼はカナルを警戒しているようだ。

カナルはそれをどう受け止めているのだろうか。

と気になったが、悲しむ様子はなかった。

それよりも、緊張しているように見受けられる。

確かに、反嶺派にとって百鬼夜行は重要だ。

彼らが居ると居ないとでは、結果が激変する。

もし協力を得られなければ……。

嶺春打倒の道は、大きく遠のくだろう。

そんな中、予兆もなくカヤが立ち上がった。

様子を見ていれば、彼が勢い良く頭を下げる。

 「シズル、それからジンくん。お願いだ、どうか協力してくれないか」

その姿勢に最も驚いたのはカナルだった。

だが、最も意外に思ったのは私だと思う。