黒百合の女帝

 面倒だと思いつつ、柔軟に対応してみせる。

 「そうだね。まずは自己紹介から。私は元嶺姫です。」

必要最低限の挨拶に、各々の反応を見せる二名。

ジンは口を開け、シズルは顔付きを険しくした。

しかし彼らに構う気はないので、役目に移る。

 「まず、嶺春はここ半年くらい、百鬼夜行を標的にしています。」

 「はあ?訳がわからないんだけど。僕たちは嶺春と一切の関わりがない」

 「ええ。これは嶺春の一方的な牽制です。」

私の受け答えに、シズルが舌打ちをした。

どうやら、本当に気付いていなかったようだ。

カナルが居なければ、危ない所だっただろう。

 「つまり、僕たちと協力したいってことだな?」

 「話が早くて助かる。ジン、お前はどうだ?」

 「良いんじゃないか?つまりは孔冥と同盟を結ぼうって訳だろ」

ジンの極言に対し、シズルがその肩を叩く。

大好きなカヤにいに見られても良いのか?

などと内心突っ込みつつ、声には出さなかった。