黒百合の女帝

 双方席に着き、カナルから話を切り出す。

 「俺は最初の頃、お前たちに無所属だと説明したよな?」

 「ああ。それが何か?」

ジンという総長が、ソファから身を乗り出す。

カナルは深く息を吐いてから続きを紡いだ。

 「あれは嘘だ。実際は、孔冥という暴走族で総長をしている」

突然の告白に、ジンは限界まで目を見開いた。

対照的に、シズルは大した反応を見せなかった。

茶を飲みながら、滑稽とも言える光景を眺める。

そんな中、最初に動いたのはジンだった。

 「ちょっと待て、理解が追いつかない……まず、なんで隠してたんだ?」

 「お前らに接触する為だ。目的は隠していたかった」

彼の本音に、ジンはショックを受けたようだ。

項垂れる体勢になると、顔を両手で覆う。

 「なんだ、全部打算ありきの友情だったのか?」