黒百合の女帝

 「カヤにい!?なんでカナルと居るの!?」

 「待て、ここでその呼び方は恥ずい」

そう言い、駆け寄ってくる青年を撫でるカヤ。

やはり、これが例のヤナギの弟か。

総長の方も勘付いたのか、目を見開いている。

 「シズル、この方が噂のカヤにいさんなのか?」

 「うん。ユキにいの幼馴染のカヤさんだよ」

 「ユキ?誰それ。」

シズルと呼ばれた青年の発言に、顔を顰める。

そしてカヤの方を見ると、苦笑を浮かべていた。

 「ヤナギさんの名前です。粉雪とかの雪でユキさんなんです」

カヤの説明に、思わず口角が上がりそうになる。

そうか、ヤナギはカヤと幼馴染の関係なのか。

ではなぜカヤは竹馬の友に敬語を使う。

黙考していれば、ソファに座るよう促された。