黒百合の女帝

 「ジン、例の客人を連れて来たぞ」

百鬼夜行の倉庫に入ると、目の前に総長が居た。

総長は黒髪の男で、端正な顔立ちをしていた。

総長と話すカナルの横で、倉庫を見回す。

どうやらここは、飲み屋を改装した場所らしい。

至る所に机があり、不良が座っていた。

隅々まで観察していれば、カナルが振り返る。

どうやら、付いて来いということらしい。

大人しく跡を追い、階段で二階まで登る。

向かった先の扉には、応接間の札があった。

総長はノックをした後、部屋に入って行く。

ハラはこの総長を見習うべきだな。

などと考えながら、応接間に後から入る。

中では赤茶髪の青年がソファに座っていた。

目元がヤナギとよく似ている青年だ。

青年は始め、私とカナルを訝しむ様に見ていた。

のだが、カヤの入室と同時に目付きに変化が。

驚愕と歓喜だな、彼の心情を察する。