黒百合の女帝

 「百鬼夜行との交渉の場に付き合って欲しい」

誘拐事件から二日が経った土曜日。

麓冬倉庫にて、カナルが頼み込んできた。

手土産の菓子を食べつつ、協力を検討する。

同盟を結んでいるのだから、当然応じるべきだ。

という理屈は抜きの検討をしてみた。

その時、ふと先日浮かんだ仮説を思い出す。

ヤナギが私たちに協力する理由。

それには彼の弟が関わっている、というもの。

その推考には百鬼夜行が関係している訳だが。

これは、ヤナギを調べる上で都合が良いのでは。

そこまで考え、カナルの方に視線を合わせる。

 「まず、なんで私たちに頼みたいの?」

 「ああ、カヤは副総長と知り合いなんだろ?適任だと思ってな」

 「はっ、なんでそのこと知って」